最期は家か病院か。〜いつかのために、今知っておきたいこと〜

8月9日(日)16:3017:30 第1会場

がんと向き合う中で、「最期の時をどこで過ごすか」は、患者さんやご家族にとって大切なテーマです。本セッションでは、2人の医師からお話をうかがい、ディスカッションを行います。家か病院かを単純に比べるのではなく、参加者の皆さまがそれぞれの状況で、ご自身のこと、ご家族のことを考えるためのヒントになれば幸いです。

最期の時間を家で過ごすことの意味
―佐々木 淳

日本ではがんが治らない状態であれば自宅で過ごしたいと願う人が7割もおられる一方で、実際に自宅で亡くなる方は1割程度しかいない。実際には、自宅で最期まで過ごすことは難しくない。家で過ごすためにはどうすればいいのか、家で過ごせることにどのような価値があるのか、改めて考えてみたい。

積極的な抗がん治療が難しくなったとき
―山本 亮

「病気を診断し、治療してくれている主治医にずっと最期までこの病院で診ていってもらいたい。」 がんと診断され、治療を行なってきた患者さんがそう願うのは自然なことのように思います。でも実際には、現在の医療の仕組み上、この希望を叶えるのは難しい現状があります。病気が進行して積極的な抗がん治療が難しくなった場合にどのような療養の選択肢があるのか一緒に考えてみたいと思います。

講演者

佐々木 淳 ( ささき じゅん )
医療法人社団悠翔会 理事長

1998年筑波大学医学専門学群卒業、社会福祉法人三井記念病院(内科)入職。2000年同消化器内科、2003年東京大学大学院医学系研究科博士課程入学。2006年より在宅医療への取り組みを開始、2008年医療法人社団悠翔会理事長就任。2018年Ageing Asia Innovation Forum / Global Ageing Influencer選出。2021年 より内閣府規制改革推進会議(医療介護WG)専門委員。日本在宅医療連合学会特任理事、日本在宅救急医学会理事。

山本 亮 ( やまもと りょう )
JA長野厚生連佐久総合病院佐久医療センター 副院長・がん診療センター長・緩和ケア内科部長

1996年筑波大学医学専門学群卒。卒業後佐久総合病院に就職し、初期研修後総合診療・家庭医として診療を行う。在宅ケアを行う中で緩和ケアの重要性を感じ、2005年に1年間聖隷三方原病院緩和ケア科で研修。佐久病院に戻ってからは緩和ケアチーム専従医となるが、訪問診療も継続して行う。2014年に佐久医療センター開院後、緩和ケア内科部長。2024年より副院長・がん診療センター長。

司会者

笠井 信輔 ( かさい しんすけ )
アナウンサー

東京都出身。フジテレビアナウンサーとして情報番組「とくダネ!」を20年間担当。2019年10月フリーに。2か月後に血液のがんである悪性リンパ種と判明。4か月半の入院、抗がん剤治療の結果「完全寛解」となり経過観察中。ブログは15万人、インスタグラムは20万人のフォロワーを持つ。2021年#病室WiFi協議会を立ち上げ、「病室にWi-Fiを!」運動をけん引している。著書:エッセイ「がんがつなぐ足し算の縁」(中日新聞社)。「生きる力~引き算の縁と足し算の縁~」(KADOKAWA)。

後藤 悌 ( ごとう やすし )
国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科長/認定NPO法人キャンサーネットジャパン 副理事長

2003年東京大学医学部卒業。国立がんセンター中央病院、東京大学医学部附属病院を経て、2025年より国立がん研究センター中央病院呼吸器内科長。肺がん、中皮腫、胸腺腫瘍を中心とした胸部悪性腫瘍の診療に従事する。国内外の多施設共同研究を通じて新規治療開発に取り組むとともに、医療制度の視点から持続可能ながん医療の実現を目指して活動。医療情報の質や伝達の在り方についても継続的に取り組み、近年はAI技術の進展を踏まえた新たな情報活用やコミュニケーションの可能性を模索している。