クロージングセッション
賢い患者になるために
ジャパンキャンサーフォーラム2024のクロージングセッション。患者が自身の治療、がん医療へどう関わっていけばいいのか。まず認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML 理事長の山口 育子氏からご講演をいただき、その後医療者である国立がん研究センター 東病院 坪井 正博先生、患者であるNPO法人肺がん患者の会ワンステップ 長谷川 一男氏を迎えてディスカッションを行っていきます。
山口 育子氏
「いのちの主人公・からだの責任者として」
【概要】
COMLは、患者の自立と主体的な医療参加を目指して1990年から活動してきました。私自身も25歳での卵巣がん発症を皮切りに、これまで3種類のがんに罹患し、再発も経験しています。COMLとしては約7万件の電話相談でがんにまつわる内容も数多く対応してきました。賢い患者とは、そしてどう医療に向き合うのかお伝えします。
本セッションへの事前質問→こちらから
講演者
1965年大阪市生まれ。自らの患者体験から、患者の自立と主体的な医療への参加の必要性を痛感していた1991年11月COMLと出合う。活動趣旨に共感し、1992年2月にCOMLのスタッフとなり、相談、編集、渉外などを担当。2002年4月に法人化したNPO法人ささえあい医療人権センターCOMLの専務理事兼事務局長を経て、2011年8月理事長に就任。社会保障審議会医療部会をはじめとする数多くの厚生労働省審議会・検討会の委員を務めている。2018年6月20日に『賢い患者』(岩波新書)刊行。広島大学歯学部客員教授。ラジオNIKKEI「賢い患者になろう!」パーソナリティ(毎月第4金曜17:20~17:40)。
1987年東京医科大学医学部卒業。同大学外科第一講座および国立がんセンター中央病院等での研修を経て、1997年より東京医科大学病院呼吸器外科、2008年から神奈川県立がんセンター、2012年から横浜市立大学附属市民総合医療センターで肺がん診療全般に取り組み、2014年4月より現職。医学博士。ちょいメタボに悩む。座右の銘は、「運・鈍・根」。肺がんなど胸部悪性腫瘍に対する外科治療を中心とした集学的治療の診療と開発に取り組む。分かりやすい情報提供を通じて、個々の患者さんに最適で質の高いハートフルな診療を行うことが信条。
神奈川県在住。53歳。肺がん。ステージ4。2010年に発病し、現在13年目。ワンステップのビジョンは肺がんの患者・家族の「生きる勇気」を支え、肺がんのない世界を目指す。活動には3つの柱があり「仲間を作る」「知って考える」「アドボカシー」 1ヶ月に1回のペースでおしゃべり会開催。Youtubeやブログにて、様々なテーマで情報発信している。
司会者
87年日本大学芸術学部を卒業後、フジテレビに入社。アナウンサーとして「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」など多くの番組に出演し人気をあつめる。95年フジテレビ退社。97年から22年まで「世界陸上」(TBS)のメインキャスターを務める。現在はTV番組の出演のほか、イベントの司会、映画・演劇のコラム、動画配信番組、クラッシックコンサートのナビゲーター、朗読など幅広く活躍している。 2011 年より NPO 法人キャンサーネットジャパンの活動に協力、2018年理事に就任。がん啓発のイベント・市民公開講座の司会などの活動もしている。2020 年 6 月より新国立劇場の理事を務めている。