がんとともに生きる知恵

8月25日(日)11:3012:30 第1会場

がん罹患後の家計の変化と「処方箋」 

黒田 尚子(一般社団法人患者家計サポート協会 顧問)

がん患者さんやご家族にとって、罹患した後の医療費など支出の増加や、休職・離職による収入の増加といった、家計に与える影響は小さくありません。乳がんサバイバーかつ日頃から医療機関等で、患者支援を行うFPとして、がん罹患後の家計の変化のポイントとどのように備えるべきかについてご紹介します。

おひとりさまのがん患者さんの備え

久住 真有美(慶應義塾大学病院 医療連携推進部/がん相談支援センター ソーシャルワーカー)

日々、患者さんの語りを聴き、生きるヒントを教えて頂いています。ひとりでがんと向き合っていると、仕事どうしようか、ペットどうしよう、入院手続きどうしよう等・・・様々な困りごとが出てくる場合があります。相談場面では患者さんとともに知恵を絞りながら解決方法を考えています。備えについて、実践から学んだヒントを共有いたします。

がんとともに災害を乗り越える知恵

望月 俊明(がん研究会有明病院 救急部・集中治療部・災害診療部 副部長)

我が国では、地震、台風による水害など、大規模な災害が頻発しています。このような災害時、がん患者さんは特有の困難に直面することがあります。
この講義では、東日本大震災におけるがん患者さん達の声を共有し、災害に備えて、自分でできる準備についてお話しします。

本セッションへの事前質問→こちらから

講演者

黒田 尚子 ( くろだ なおこ )
一般社団法人患者家計サポート協会 顧問

富山県出身。1998年、FPとして独立。2009年に乳がん告知を受け、自らの体験をもとに、がんなど病気に対する経済的備えの重要性を訴える活動を行う。聖路加国際病院のがん経験者向けプロジェクト「おさいふリング」のファシリテーター、がんと暮らしを考える会のお金と仕事の相談事業の相談員などを務める。2023年4月、がんの経済的問題に悩む患者さんやご家族への支援のため患者家計サポート協会を設立。

久住 真有美 ( くすみ まゆみ )
慶應義塾大学病院 医療連携推進部/がん相談支援センター ソーシャルワーカー

2022年昭和女子大学大学院修了(修士 福祉社会実践学)。認定医療ソーシャルワーカー、認定がん専門相談員。札幌市内の急性期病院や緩和ケア病棟でソーシャルワーカーとして勤務し2008年から現職。がん相談支援センター設立に参加し、患者さん家族からのがん相談、患者サロンの企画・運営を行う。がん患者である親と子どものサポートグループ(SKiP KEIO)メンバー。 日々、院内外のがん患者さん・ご家族からの相談に対応しています。

望月 俊明 ( もちづき としあき )
がん研究会有明病院 救急部・集中治療部・災害診療部 副部長

2001年順天堂大学医学部卒、聖路加国際病院で初期研修後、同院救命救急センターで15年救急医療に従事。日本救急医学会専門医・指導医、日本集中治療医学会専門医、日本DMAT統括隊員。 2016年より、がん研究会有明病院で、がん患者さんの院内急変や集中治療管理を中心に、新規がん治療の有害事象対応や治験有害事象対応などがん患者さんの急性期医療に従事。

司会者

梅田 恵 ( うめだ めぐみ )
ファミリー・ホスピス株式会社 品質管理責任者 がん看護専門看護師 /キャンサーネットジャパン理事

1987年京都市立看護短期大学卒業、2000年がん看護専門看護師認定(日本看護協会)、2014年聖路加看護大学院を修了し看護学博士、2014年11月より昭和大学大学院保健医療学研究科教授、淀川キリスト教病院、昭和大学病院で緩和ケアチームに従事するなど臨床にも携る。NPO法人キャンサーネットジャパン理事、NPO法人マギーズ東京理事、NPO法人ともいき京都幹事。地域での緩和ケアを受けられる環境作りを目指し、2020年より現職。