がんナビゲーター(CIN/ CCN)活動報告

10月25日(日)16:0017:00 ステージ

「集い想いを語り合う場所がほしかった」 齋藤 浩哉さん
CCN第3回合格者の齋藤浩哉と申します。2020年のがん罹患者数予測において、前立腺がんは男性の部位別罹患者数が第1位とされ、高齢化と共に急速に患者数が増加しています。前立腺がんは男性特有のがんであり、治療における後遺症や副作用など、男性特有の悩みや困りごとも多いのですが、既存の患者会や患者サロンは女性が中心で男性はあまり参加されません。さらに、北海道には前立腺がんの患者会はなく、広い北海道では同じ前立腺がんの患者さんに出会う機会はほとんどありません。同じがんの仲間が集まれる場があったら・・・、きっと、悩みや問題を共通の話題としてお話しできるし、解決のヒントや対処方法も情報共有できるはず。2019年9月、前立腺がんの患者・家族の交流や情報交換などを行うため『集い想いを語り合う場所』の必要性を感じた患者・家族によって『前立腺がん患者会PSA北海道』を設立いたしました。

「 海外でのがんナビゲーターの動向」 田中 亜利砂さん
我が国では近年広まりつつあるナビゲーター制度だが、その歴史は古く、1970年代に遡る。アフリカ系アメリカ人である医学博士、ハロルド・フリーマンは貧困地域での乳がん患者の死亡率減少を目的として、がんナビゲーター制度を開発した。現在海外では、多くのがんナビゲーターに関する論文が出され、その効果が検証されてきている。それらの内容をかみ砕いて説明すると共に、現在海外で広がっている活動の内容なども一部報告する。

「仕事と治療の両立支援」 服部 文さん
名古屋でがん患者さんをはじめとする有病者の仕事と治療の両立支援を始めて8年。対象は患者個人だけではなく、医療機関や企業など多方面にわたります。地域のネットワークを大切にしながら徐々に活動内容を拡げてきました。支援の核となるのはキャリアカウンセリングの手法ですが、特にこの領域に携わるにあたってはCINのカリキュラムで学んだ「正しい医療情報」のベースが不可欠だと考えています。がんの治療をきっかけに心身の変化を生じた患者さんが、その変化とともに職場・社会の環境の中で安心して暮らしていくための支援についてご紹介します。

「食道がん患者支援団体誕生」 高木 健二郎さん
患者会が無かった食道がん。知りたい情報に辿りつけず、有象無象のネット情報に翻弄された挙句に方向を見失わないよう、経験者情報をネットで共有し交流する場の必要性を感じ、進むべき方向へと導く一助となるよう発足いたしました。食道がんを告知された方が、最初に陥る「どうすればいいの?」「どうなるの?」を同じ目線を経験した経験者の経験を参考に、少しでも不安を緩和し落ち着いて治療に向き合っていただけるよう皆さんと協力し合い情報を共有していきたいと思います。「あなたの経験というのは、必ず誰かが欲している情報」であるはずです。そういった皆様からの経験をお答えいただいて、それを集約して、公開して、共有して、日本全国の地域格差をいかになくしていけるかが、われわれ患者同士の横の繋がりとして協力して支えあっていく「きも」みたいなものになるんじゃないのかなとも思っています。

「病院勤務を抜け出して、社会の立場から」 上鵜瀬 麻有さん
看護師免許取得後、がんに関連する病棟に勤務することが多く、2009年にがん化学療法看護認定看護師という資格を取りました。知識は一杯詰め込みましたが、私の人間性はまだまだ未熟だと感じることが多い実際がありました。都内のがん診療連携拠点病院、千葉県内の民間病院の外来化学療法室や腫瘍内科等で、主にがんサバイバー・ケアギバーへケアを提供してきました。しかし、「こんなこと聞いてもいいのかな?」「嫌われたくない」等の遠慮から、自分の希望”こう生きていきたい”という想いを伝えるのをためらう方が多く、力不足を感じていました。そこで、2020年6月から、日本対がん協会へ転職し、がんサバイバー・クラブ(サバイバー支援)の部門で先輩方とともに、イベントの企画・有益な情報・注目ニュース他、様々なコンテンツを企画発信しているところです。新型コロナでリアルにお目にかかることができず、ケアの提供からしばし離れていますが、現在の職場、また全国の皆さまと協働して、何かアクションを起こしたいと模索中です.

講演者

服部 文
一般社団法人仕事と治療の両立支援ネット-ブリッジ

1993年、立命館大学卒業。システムエンジニアとして仕事に没頭する20代、病気や転職などを経験する30代を送る中で、「人が転機において自分らしい人生を選び取るための支援」としてキャリアカウンセリングにたどり着く。2012年に「仕事と治療の両立支援」の活動を開始、CINの第8期で学ぶ。現在、医療機関内で医療情報を活用した個人面談を行い、復職に向けて、職場と折り合って働ける関係性を紡ぐ支援などを展開している。

齋藤 浩哉 ( さいとう ひろや )
前立腺がん患者会PSA北海道・代表

2015年、初期だが悪性度が高い前立腺がんの告知を受け、根治的治療として全摘手術と放射線治療を行う。その後、がんの姿は特定できないが腫瘍マーカーであるPSAが上昇するPSA再発という診断を受け、現在、ホルモン治療中。 第3回CNJがんナビゲーター認定 OCTがんサバイバー・スピーキング・セミナー6期生 国立がん研究センターがん対策情報センター「患者市民パネル」2期目 上級シニアライフカウンセラー 深川市立病院がんサロンピアサポーター

田中 亜利砂
埼玉医科大学緩和医療科 研究員

共立女子短期大学看護学科卒業後、看護師としてがん拠点病院のがん患者支援に関わる。「外来看護師のがん患者支援体制は十分なのであろうか?」との問いを解決するべく、2019年より順天堂大学大学院医療看護学研究科博士前期課程へ入学。2020年8月より現職。2019年のJCFにてアキよしかわさんの講演を聴き、日本の外来でがんナビゲーターが活動していくための研究を行うことを決心した。

髙木 健二郎
一般社団法人 食道がんサバイバーズシェアリングス 代表理事

2012年3月、食道の違和感により受けた内視鏡検査で食道がんが発覚。病期はステージ3a(T3N1M0)。抗がん剤2クール+胃管再建術後、反回神経を麻痺したが再建。現在まで再発は無い。患者会が無かった食道がんで経験者情報を共有し交流する場の必要性を感じ、2020年7月食道がん患者支援団体「食がんリングス」を設立。多くの専門医のアドバイスを経て同年9月に食道がん経験者による情報発信Webサイトを公開。

上鵜瀬 麻有
公益財団法人 日本対がん協会 スタッフ・がん化学療法看護認定看護師

元々は陸上競技部で、走るのが大好きな学生時代を送っていました。しかし、両足の疲労骨折で、自慢だった短距離走は諦めることになりました。将来、スポーツ選手になりたかったのですが、後に身近にいた看護師さんに憧れ、看護師免許を取得しました。外科系・内科系の病棟・外来を一通り経験しました。 プライベートでは、一人旅が好きで、1年に2回ほど、沖縄の八重山諸島のおじい・おばあ、友人に会いiに行ったり、夜行バス・ドミトリーなどを活用し、エコな旅を楽しんでいます。(今年はまだです) 現在は、職場近くの全国のアンテナショップ巡りをして、旅の気分を味わっています。